~東アジアのビジネスチャンス~
第3回「インドビジネスなくして将来はあるのか?~方法としてのインド」
今年で第3シリーズを迎えるイノベーションワークショップのテーマは「東アジアのビジネスチャンス」。全4回を通じ中国、インド、シンガポールでのビジネスについて理解を深めます。
第3回目は、キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 瀬口清之様コーディネートのもと経済産業省 通商政策局アジア大洋州課 課長補佐 松島大輔様を講師に迎え、「インドビジネスなくして将来はあるのか?~方法としてのインド」をテーマにご講演いただき、参加者による質疑応答を行いました。
開催概要
■日時
2011年7月15日(金)18:00~21:00
■場所
フューチャーアーキテクト株式会社 (東京都品川区)
■テーマ
インドビジネスなくして将来はあるのか?~方法としてのインド
■講師
経済産業省 通商政策局アジア大洋州課 課長補佐 松島大輔様
■コーディネーター
キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹 瀬口清之様
■講義概要
インドでの企業展開は、日本側が何を売りたいかではなく、今、インドが何を求めているかを把握し、ビジネス展開していくことが重要。インド市場への早期進出と現地化に必要な、組織・市場・清算の3つのポイントを押さえる。
- 組織の現地化・・・日本市場を念頭においた組織形態では、インド市場は取り込めない。外国との「三角連携」や、日本の規制では実現しないことを試みるのも良い方法であり、本来は交わることのない企業同士で新しいサービス、産業を生み出すチャンスがある。
- 市場の現地化・・・インド仕様で売ろうとしていたものが、リバース・イノベーションで、翻って先進国に売れるようになっていくというケースも出始めている。日本製品を売るために高品質高価格が長期コストを引き下げることを訴求することも必要だが、現地製品のなかに日本の部品やパーツ、技術を組み込むことで市場展開することも必要。
- 生産の現地化・・・外国とのアライアンスが成立していることでインドの優良企業とのビジネスアライアンスが難しくなってきている。日本企業は合意形成に時間がかかるため、このままでは、現地でのビジネス・パートナーがいなくなるという危惧がある。
インドの市場では、今まで発想もつかなかったことを上手く組み合わせ、日本国内市場では実現できなかったアイデア・発想を試していくことで、新しいビジネス、新しい産業が生まれ、これがまさに日本の今後の競争力の源泉になる。
■コーディネーターコメント
インドと中国では重なる部分が多い。現在のインドは、一人当たりのGDPが中国の10年前と同程度。中国では一人当たりのGDPが1万ドルに達したあたりから、消費行動に変化が現れ、日本製品へのニーズが高まった。日本企業はインドにも早く進出し、本格的な需要増大が始まる前にマーケットに入り、需要が増大した際に即時に販売体制を整えることが極めて重要だと感じた。
■質疑応答
- インドでは輸出競争力を元とした財政収支の改善は可能なのか?
- 今後のインドの輸出競争力は自動車を中心としたものづくりが中核となっていくが、インドネシアとの結びつきも強く、中東・北アフリカ・バングラディッシュ・パキスタンなどネクストイレブン、南アフリカなどの新興国、新興国市場も狙っていける地の利がある。
- 中堅企業がインド進出をする際、政府はどのようなバックアップをしてくれるのか。
- 現在でも、JETROを中心に企業の進出支援をしており、問題があればインド政府とかけあい解決していく政策対話を行っている。また、チェンナイでは中堅企業向けにワンストップサービスを提供する日本中小企業専用の工業団地が整備される予定もある。
- インドにおける財閥の実態は?
- まさにインド経済を形作ったのが財閥で政治への影響力も強い。財閥はパートナーとなるとこれほど強いものはないが、多角化経営を進めているため、全業種に財閥系コンペティターがいると考えるべき。
- 日系企業進出におけるインド政府の法的整備の取り組みは?
- インド政府には民主的なステップがあり、法律ができるのが遅い。政策が行われる背後にある意図を読み解くことが大切であり、それによりビジネスチャンスや政策変更の可能性を見出すこともできる。
当日の様子
![]() |
![]() |
講義の様子 |
質疑応答 |
クレジット
| 主催: | フューチャー イノベーション フォーラム |





