地域創生セミナー 2023
世界に届け!地域の取組み~フードビジネスにおけるDX
2023年10月26日に、地域創生セミナーを開催しました。本セミナーでは、農業や食分野においてテクノロジーを活用し、地域を活性化させるために世界に通じる発信や取組みを推進されているお二人に登壇いただきました。
加藤百合子氏には、農業の人手不足や収益の課題などをコミュニティベースで解決するためにどのような施策を行っているかお話しいただきました。配送コストを削減し地域内配送を提供する「やさいバス」や、ロボットをはじめとしたアグリテック事業、子供への農業経営体験の提供など、「持続可能な社会を次世代へ」をミッションとした様々な事業が紹介されました。
次に北川浩伸氏からは、海外での農林水産物・食品の消費を増やすための取り組みとして、入り口は「日本のお菓子」、最終的に海外では馴染みのない「日本の郷土料理」へと消費を促す多段階の成長モデルについての施策や、海外販売に向けたECでの取組み例、「食×アニメーション」といった「食」と他の産業とのコラボレーション等、いかに海外の方に理解を得てファンを作るかといったお話の数々をいただきました。
登壇者によるパネルディスカッションでは、視聴者から「地域活性化の施策を、点ではなく面にするためにはどうしたらいいか」、「海外展開も含め、構想からアクションに発展させるためのコツは?」といった具体的な質問をいただき、議論しました。最後に、登壇者から、「実現する"思い"がある人材を集める」「ビジョンやミッションを言葉にする」等の力強いメッセージをいただきました。
詳細はニュースレターをご覧ください。
参加者の声
- 非常に苦労しながらも着実に前進されている「情熱」に感心した。
- 視点が明確で農業、地域の課題解決へのアプローチの一つとして勉強になった。
- アイデア次第で活性化の可能性もあると思うことができた。
- 農産品の海外輸出は難しいと思っていたが、面白い話を聞かせてもらった。
- 生産者として地域創生、地域課題の解決を考えており、世界に向けての発信などほど遠いと考えていたが、お話を聞いて一歩踏み出せるような講演内容であった。
動画
プログラム
講演1
17:05~17:30農業はイノベーションの宝庫
株式会社エムスクエア・ラボ/やさいバス株式会社 代表取締役 加藤 百合子
講演2
17:30~17:55海外展開とインバウンドの好循環が生みだす「フードビジネスの"ネオ・グローバル・モデル"」
日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO) 執行役 北川 浩伸
パネルディスカッション
17:55~18:30「地域の力」を最大化するイノベーションとは
株式会社エムスクエア・ラボ/やさいバス株式会社 代表取締役 加藤 百合子
日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO) 執行役 北川 浩伸
モデレーター:フューチャー株式会社 取締役 グループCSO 山岡 浩巳
登壇者プロフィール
加藤 百合子
株式会社エムスクエア・ラボ/やさいバス株式会社 代表取締役
1998年東京大学農学部卒。英国クランフィールド大学で修士号を取得後、NASAのプロジェクトに参画。帰国後はキヤノン株式会社を経て、静岡で産業用機械の研究開発に従事。2009年株式会社エムスクエア・ラボを設立し、地域事業や農業ロボットの開発に取り組む。2017 年やさいバス株式会社を創業。
北川 浩伸
日本食品海外プロモーションセンター(JFOODO) 執行役
1989年日本貿易振興会(現 日本貿易振興機構)入会。サービス産業のグローバル展開に向けて事業者の支援に取り組み、サービス産業部長、ハノイ事務所長を経て2019年理事に就任。2021年よりJFOODO執行役を兼務。政府の各種委員会の委員や慶應義塾大学産業研究所共同研究員も務める。
山岡 浩巳(モデレーター)
フューチャー株式会社 取締役 グループCSO
日本銀行において、パリ事務所勤務、景気分析グループ長、参事役・大手銀行担当総括など政策分野に広く携わる。この間、バーゼル銀行監督委員会委員、国際決済銀行(BIS)市場委員会委員、同決済・市場インフラ委員会委員など国際機関の要職を歴任。経済・法律分野での著書・論文多数。米国ニューヨーク州弁護士。